映画レビュー > 『桜桃』 > 桜桃ティーチイン
  トップページ   |
  映画レビュー   |
  ニュース   |
  俳優紹介   |
  監督紹介   |
  リンク   |
  掲示板   |



『桜桃(さくらんぼ 母の愛)』 ティーチイン
[2007.10.23 渋谷・シアターコクーンにて]
左から (通訳、司会)、張監督、苗圃、(通訳)、鮑十、プロデューサー2人
東京国際映画祭・アジアの風の『桜桃(さくらんぼ母の愛)』。
上映終了後に、張加貝監督、主演の苗圃、脚本の鮑十、日中のプロデューサーをゲストに招いてのティーチインが行われました。

この日の苗圃は、鮮やかな黄色のミニの衣装で登場。劇中の雰囲気とはまるで違う姿に驚きです。

まずはそれぞれから挨拶の一言。
張監督>本日はみなさん来てくれてありがとうございます。これは日中合作で作った映画です。雲南省の山村で撮りました。
苗圃>この映画を撮る時は大変苦労したのですが、今日皆さんが感動してくれているのを見て、とても嬉しく思いました。私は今回『鳳凰』にも出ているので、そちらも見てください。
鮑十>この作品には自分でも感動しています。張加貝監督とは始めて一緒にした仕事でした。苗圃は演技が素晴らしかったです。また一緒に仕事がしたいです。

苗圃さんがこの映画に出演した経緯は?
苗圃>初めてこの脚本を見たときに、絶対にこの役をやりたいと思いました。でも、撮影初日には逃げ出したい気分になったのです。それは、この桜桃という女性が、私とまったく違う世界にいる人だったからです。今でも、自分で出来上がった作品を見るのが恐いです。ただ、皆さんに気に入ってもらえたら嬉しいです。

■以前の張監督の作品とだいぶ違うようだが?
張監督>私は最初、日本の歌舞伎町を舞台にした映画を撮りました。それは日本で留学していてよく知っていたし、原作の小説を読んで共感を覚えたからです。とてもリアルな世界を撮りたいと思いました。
今回は農村が舞台です。私自身は農村出身じゃないですが、両親は田舎の出身ですから知っています。この物語は80年代の母性愛を描いています。現代の母性愛は単なる溺愛が多いですが、その違いには意味があると思います。

■苗圃さんはセリフがなくて難しかったのでは?
苗圃>もともとの台本には台詞があったのです。でも、それは邪魔だと思ったのですべて無くしました。私は女優としてこれまでもっていたすべてのツール、つまり見た目や言語といったものをすべて捨てて、純粋にこの役になりきり、表現したかったのです。

■中国映画の深みはどこからくると思うか?
鮑十>先ほどの苗圃の言葉がよかったです。私は今年始めに、この映画のラッシュを見て涙を流しました。この映画はとても素朴です。感動はその素朴から来ると思います。

苗圃>現代人はストレスが多いです。もっと心に向かい合えばいいと思います。

■第五世代以降、ずっと農村が撮られているが?
張監督>農村を舞台にするのは中国に農村が多いから。過去の第五世代の監督たちも農村を撮っていますが、それは彼らが生まれた北方の農村。自分たちの詳しい場所を撮っているのです。でも今の映画は南方を舞台にしています。その地域差は大きいです。私は農村に興味があるので、農村を舞台にした作品を撮りました。


ここでは割愛したのですが、プロデューサーの話が長すぎて、やや間延びしたティーチインでした。おかげで質問数は少なめで、苗圃や監督への問いに対しても、彼らは時間を意識したのか非常に端的な短い答えでした。
ただ、そこから苗圃のサバサバした性格が読み取れ、またその短い言葉に彼女の明確な意思を感じることができました。スクリーンとはちがった彼女の魅力を強く感じたティーチインでした。
Copyright (c) 2003.2004 Chinese Cinema Club  |