上海国際電影節は、今年で10回を迎えたというのに、改善しなければいけない問題が山積みです。
例えば、字幕の問題。仮にも国際映画祭ですから、外国人が来ることが前提になっているにもかかわらず、英語字幕の入っていないものが多くみられます。小さいホールで上映されるマイナーな映画のみならず、コンペ部門の『呉清源』までもが英語字幕なし。一体外国人審査員たちは、これをどう評価したのでしょうか。
もうひとつは会場の問題。21ヶ所はどう考えても多すぎる上に、上映時刻が偏っています。午前中は上海影城で2〜3本の上映があるだけで、選びようがないのですが、夜になると21ヶ所で一斉に上映するため、今度は21分の1という選択を迫られます。しかも、遠い会場へ移動するには1時間くらいかかるため、はしごは実質不可能。そうなると、本当に見たい映画は1日に2本くらいしか見られないことになります。
これは推測ですが、この映画祭は一般客が少ないため、興行として成り立たないことから、多くの映画館にとってはあまりありがたくないイベントです。今年はちょうど『パイレーツ・オブ・カリビアン』のようなドル箱映画の公開時期と重なっているために、多くの映画館にとっては映画祭よりもこっちを上映して金をもうけたいというのが本音のはず。そのため、多くの映画館で映画祭の作品を分け合うことで、負担を減らしているのです。その証拠に、メイン会場である上海影城でさえ、しっかり『パイレーツ・オブ・カリビアン』の上映をしています。他の会場に行くと、どこも通常の上映が最優先で、映画祭の告知なんてほとんどしていません。映画祭をやることで箔をつけたいということではなく、1日2本くらいで勘弁して欲しいというのが、上映会場がこれだけ拡大した理由のような気がします。
それならもっと客が入るような魅力的なプログラムにして、情報もきちんと提供して、観客が入るような映画祭にすれば良いと思うのですが、そこはなにせ幹部のメンツのためにやっている映画祭ですから、なんともならないのかもしれません。
|